ユーザビリティ検証の注意点と禁止事項について、前回の続きからご紹介します。
(前回の記事はこちらからどうぞ)
6.検証範囲は広げ過ぎず曖昧にしない
ユーザビリティ検証のポイントは、うまくいっているものやそうでないもの、そしてどう刷新していくべきかについて実用的なフィードバックを得ることです。検証範囲やあなたが抱く疑問が適切であれば、テスターから得られる回答も良いものになるでしょう。
ユーザビリティ検証を行う際は、あなたが望む結果と同じくらい明確な目的をもってスタートしましょう。
例えば、ゴールが特定の問題に対処することであれば、あなたが問題があると確信している箇所のリストを作成することから始めましょう。その後それぞれの問題に焦点を当て、それに合わせて検証範囲を決めましょう。
また、もしあなたが新しいプロジェクトに取り組んでいるのであれば、プロジェクト全体に取り掛かる前に、まずは小さなコンポーネントに分割することを検討してみましょう。
対処したい問題があるか否かにかかわらず、検証の内容や範囲を決める際には以前のフィードバックが前提として組み込まれているべきです。
結局のところ、まだあなた自身がそれを定型化できていないだけで、テスターはすでにあなたの疑問に答えているのです。
彼らの意見は、あなたが重大な問題を確認したり、あるいはどの問題に焦点を当てるべきか、どれを優先させるべきかについて考えをまとめるための一助となるでしょう。
7.データは複合的に扱おう
最初に紹介した「ユーザの声に耳を傾ける」というポイントと同様に、今回のポイントも言わずもがな、という内容ですね。
残念ながら、最新の検証(あるいは最多ユーザ数での検証、または以前の結果と今回の結果が一致する検証など)から得られたデータが、あなたが検証以前に抱いた疑問に取って代わる、と決め込んでしまうことはあまりに危険です。私自身、かつて一度に限らずこうした考えに陥ったことがあることは、手放しで認めます。
しかし、1つのデータを他のデータよりも優先してしまえば、あなたはまさに「木を見て森を見ず」の状況に陥ってしまうことでしょう。
その代わりに、以前のユーザビリティ検証や分析の結果、自発的なユーザからのフィードバックなど、すでにあなたが持っているデータと組み合わせてみましょう。
大量のデータはデフォルトの状態では最良の答えではありませんが、あなたにとって必要なデータが含まれている可能性はあります。それぞれのブロックが独自に貢献しながら1つの構造物を構成しているものとして眺めてみましょう。
あなたの過去の発見と最新の発見は、常に一致して作用していなければなりません。一方を活用してもう一方を理解する、そしてその逆も然りです。
以上、全4回にわたってユーザビリティ検証における注意点や禁止事項についてご紹介しました。
ユーザビリティ検証は多くの発見や示唆をもたらす方法であると理解していても、その実施に頭を抱える担当者も多いことでしょう。
しかし、Mouseflowのセッションリプレイやヒートマップ機能を使うことで、サンプルサイズの決定やテスターの募集といった前準備に労力をかけることなく検証を行うことが可能です。
ユーザビリティ検証をより身近な手法とするためにも、Mouseflowの導入はとても有効な一手となるでしょう。
この記事は、Mouseflow公式サイトの以下の記事を翻訳、加筆修正したものです。
The 7 Dos and Don’ts of Usability Testing